世界的なインフレやロシアによるウクライナ侵攻で、今年は火力発電の燃料に必要な「原油」や「石炭」価格が急上昇。電力の売買が可能な日本卸電力取引所の取引価格は前年比で2.7倍に高騰しており、その影響で楽天でんきの電気料金も2022年6月1日から大幅に値上がりすることが発表された。
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楽天でんきは6月から電気料金が約11%上昇する
楽天でんきが公表している資料によると6月1日(水)の料金改定で、供給エリアによって電気料金が約4%~14%値上がりすることになり、東京電力管轄内の楽天でんきは3月から電気料金が1kWh当たり約3円(+11%)高くなる。
これだけ電気料金が値上がりしても電力会社は全然採算が取れてなくて、エルピオでんきやホープエナジーなど2016年以降に登場した新電力会社のなかには「倒産」や「事業撤退」を選択する企業も増えてきた。
楽天でんきはこの1年半で電気料金が38%値上がり
自宅では楽天でんきのプランSを30A(アンペア)で契約しているのだが、楽天でんきの請求金額を調べてみると、約1年前の2021年2月の請求金額が1kWh=24.31円だったのが今年2月の請求金額は1kWh=30.59円と、電気代が前年同期比で+26%値上がり。
さらに2022年6月1日からは電気料金が1kWh=33.54円(+11%)になる予定で、自宅ではこの1年半で電気代が合計約38%の値上がりし、電力の使用量は月180kWh前後だが、これでも年間の電気代が2万円くらい増える計算になる。
※4人家族の場合だと2021年1月→2022年6月で電気代が3万円~4万円くらい増えてるはず。
楽天でんきからの関西電力への乗り換えを決意!
関西電力なら楽天でんき(東京電力管轄)よりも1Kwh当たり約4円ほど電気料金が安く、自宅の電気を楽天でんき→関西電力へ変えれば年間で8,600円ほど電気代が安くなるはず。
日本も円安、原油高、石炭高、天然ガス高騰の四重苦の影響で6月まで電気料金が値上がりすることが確定しており、さすがにこのまま何も対応しないのはまずいので、楽天でんきから少しでも電気料金が安い関西電力へ乗り換えることにした。
【結果】関西電力に乗り換えて約2か月、関西電力の電気料金は高かった
4月に楽天でんきから関西電力に乗り換えてから約2か月が経過して、関西電力の5月分と6月分の電気料金が判明。原子力発電所が稼働中の関西電力なら少しは電気料金が節約できるかな?と期待していたが、実際は関西電力のほうが電気料金が高かった。
関西電力の電気料金は楽天でんきより1kWh当たり約1円~2円高い
楽天でんきを使用していた頃は4月の電気料金が1kWh=32.12円だったのが、関西電力は1kWh=34.15円と、結果としては毎月の電気料金が+200円(1kWh=+2円)値上がりした。
■楽天でんき 2022年4月分 126kWhで4,048円(1kWh=32.12円)
■関西電力 2022年5月分 98kWhで3,347円(1kWh=34.15円)
■関西電力 2022年6月分 117kWhで3,867円(1kWh=33.05円)
※1kWh当たりの価格は再エネ賦課金や消費税等を全部込みで計算
6月分の電気料金は1kWh=33.05円で何故か前月より1kWh=約1円安くなってるけど、それでも月の電気代は楽天でんきを契約していた頃より+108円ほど値上がりしている。
関西電力は燃料価格の変動を電気料金に転嫁できる制度の上限にたっしているため、乗り換え前の予想としては、4月→5月の値上げは再エネ賦課金の最大60円と計算していたのだが、楽天でんきの頃より月の電気代が100円~200円近く高くなっている。
関西電力の料金明細を見てみると電気料金の支払いに利用できる「はぴeポイント」が24円分付与されていたが、それを差し引いても+84円の値上がり(6月分の電気料金)なので、楽天でんきから関西電力に乗り換えても電気料金は全然安くならなかった。
【まとめ】楽天でんきから関西電力に乗り換えると電気料金は安くなるのか?
自宅の電力契約を関西電力に変えてみた結果をまとめてみると、「楽天でんき(東京電力管轄)から関西電力に乗り換えても電気料金は安くならない」ので、少なくとも東京電力管轄内の楽天でんきを契約している人は関西電力以外の他の電力会社を検討したほうがいい。
楽天でんきと東京電力は電気料金がほぼ同じ(コロナショック前の2020年頃は差がなかった)はずなので、関西電力には期待してたけど、残念ながら電気料金は全然安くなりませんでした。