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日産暴落の原因
2024年7月25日(木)に発表された日産の決算説明資料では、第1四半期の売上高は約3兆円近くあるにも関わらず、営業利益はたったの10億円(前年同期比▲99%)
前年の同じ時期と比較すると営業利益が▲1,276億円(▲99%)の減少ということで、この数字に投資家が失望、日産自動車の時価総額は2兆円割れ、もともと年初来安値付近で推移していた株価は底値割れして、2日で約11%の暴落となった。
大幅減益の原因はこれ
今年の日産は北米や欧州で自動車販売が苦戦、その在庫を処理するための値下げが原因で第1四半期の営業利益が約1,100億円近く減少。
米国ではハイブリッド車の需要が高まっているのに、日産はEVを中心とした販売戦略を取ってきたので、それが裏目に出た形となった。
通期では5,000億円の利益予想
いまのところ日産の決算説明では第1四半期の営業利益 約1,100億円減は一時的な要因で、通期の業績見通しが1,000億円近く下方修正になっているが、最終的に営業利益は5,000億円前後稼げると予想している。
減配リスクは低いが
2025年3月期の業績が予想通り営業利益 約5,000億円稼げるなら、純利益が約3,000億円(EPS 約81.95円)いくので、この数字を達成できるなら日産の減配リスクは低いと言えるのだが・・・
年間の配当状況では2025年3月期の年間配当は25円としているが、中間と期末配当の項目が未定状態になってるのが最悪。通期の業績予想達成に自信があるなら10円+15円(年間 25円)と決定できるはずなのに、まだ何か減配リスクあるんじゃないか?という不信感につながっている。
たった3か月で約1,000億円の下方修正出してる日産の業績予想の精度に疑問が残るというね。通常 EPSが81.95円もあれば25円配当なら余裕で出せるはずなのに。
通期の業績予想を達成するためには残りの3回の四半期決算で平均 EPSが25円稼げないといけない、これを達成できないと更なる下方修正リスクが出てくるので、その減配懸念が払しょくできてない。
こういうところが日産の株価が上がらない理由。
まだ日産が減配すると確定したわけではないが、この辺の不信感が今回の株価暴落の要因となっている。