2020年8月~11月に起きたソフトバンクの株価下落(1,500円→1,200円→1,250円)を時系列でまとめてみた②

SoftBank

日本電信電話(NTT)による最大4.3兆円規模のTOB(公開買付)発表で、2日間で株価が2,775円→3,885円と1,110円(+40%)も高騰したNTTドコモ(9437)に対して、8月の「携帯電話料金4割値下げ問題」の再燃以降、株価が最安値を更新し続けるソフトバンク(9434)

なのに2020年9月30日(水曜日)時点のソフトバンクの株価は前日比-14円の1,178円と、2日連続で上場来安値を更新してしまった。

ソフトバンクちゃん
ソフトバンクちゃん

8月後半以降のソフトバンクの株価動向をまとめてみたわ。

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業績は好調なのに株価の下落が止まらないソフトバンク

第1四半期の決算は新型コロナが世界中で猛威を振るうなかでもソフトバンクの売上高は比較的好調で、2021年3月期の決算は「前年並み」か「やや微減」で済む予測である。

営業利益も第1四半期決算では2,799億円と、在宅勤務やオフィスワーク向けの事業が好調で、前年同期比で+4%の増益を達成。

ソフトバンクはスマートフォン・ブロードバンド共に順調に契約数を伸ばしており、2022年度に営業利益1兆円の目標達成を目指して日夜邁進している。

ソフトバンク(9434)の株価が下げ続ける理由とは?

通信業界という経済が不安定な時期でも安定した収益が得られるディフェンシブ銘柄として、ソフトバンクは非常に優秀な企業なのだが、そんなソフトバンクの株価がここまで売り込まれた一番の理由としては、長年続く「携帯電話料金の値下げ問題」が挙げられる。

ソフトバンクの株価下落を時系列でまとめ

2020年8月28日(金曜日)に2012年から8年近く内閣総理大臣を務めてきた安倍首相が辞任を発表し、その後任に携帯電話料金の値下げで対立してきた菅 義偉(すが よしひで)氏の名前が挙がったことから、NTTドコモソフトバンクなどの携帯電話関連の株価が大暴落。

 

8月19日には1,504円の高値を付けたソフトバンクであったが、その後は1か月以上も株価が下落し続け、9月29日には1,168円の安値を付け、2018年12月に上場して以来の最安値を更新した。

 

■ソフトバンク株が暴落した経緯を時系列でまとめ

・2020年8月28日(金曜日)株価 1,431円……午後2時に安倍総理が辞任する意向を固めたという情報が流れると市場全体で売り注文が殺到、日経平均株価が一時600円以上値下がり。東京株式市場が終了した午後16時に親会社であるソフトバンクGが28日、携帯子会社ソフトバンクの株式最大約10億2800万株(1兆4,700億円相当)を国内外で売り出すと発表した。

①2020年3月末時点の発行済み株式数は47億8,700万株
②親会社であるソフトバンクG(SBG)の持ち株は19億1,400万株(61.5%→40.4%)に減少。
③4.5兆円の保有資産の売却目的でSB株の3分の1を売却。
④売出価格の決定は2020年9月14日(月曜日)
⑤今後、市場に出回っているSB株は全部で28億7,300万株(約60%)になる。

 

・2020年9月1日(火曜日)株価 1,365円……後任には携帯電話料金の値下げ問題で対立していた、内閣官房長官の菅 義偉 氏が最有力ということで、通信関連株が連日下落する。

・2020年9月13日(日曜日)株価 1,307円……菅義偉官房長官が携帯電話料金を引き下げさせるために「電波利用料の引き上げ」に言及する。

・2020年9月15日(火曜日)株価 1,278円……前日の14日にソフトバンクグループが実施した最大10億株(1兆4,700億円)の売出価格が1,204円に決定。ソフトバンクが反発。通信株全体に買戻しが入り、KDDIも底値から130円以上値を上げる。

 

・2020年9月18日(金曜日)株価 1,242円……いったんは通信株のトレンドが反転するかと思われたが、18日午前の記者会見で武田総務大臣が「健全な市場競争が果たされれば1割以上の値下げも可能だ」と発言したことで通信株が再び下落。NTTドコモの株価は2,700円を割り込み年初来安値を更新、前日に1,300円付近まで戻したソフトバンクがこの日66円安で取引を終える。

 

・2020年9月29日(火曜日)株価 1,191円……配当権利落ち日である29日にソフトバンク株は前日比-51円下落し、ついに株価が1,200円の大台を割る。この日は2018年12月につけた上場来安値(1,176円)を更新して一時1,168円の安値を記録。KDDIの株価も115円下落して今年の最安値を更新。NTTドコモは親会社であるNTTによる4.3兆円規模のTOBでストップ高と、かなり忙しい日だった。

 

・2020年9月30日(水曜日)株価 1,177円(上場来安値を記録/1,158円)……NTTのTOB発表でストップ高だったNTTドコモが3,885円で寄り付く。NTTドコモの株価は2,775円→3,885円と2日間で1,110円(+40%)も上昇。いっぽうでソフトバンクは2日連続で最安値を更新、この1か月半で株価が320円(-21.5%)も下落した。

ソフトバンクちゃん
ソフトバンクちゃん

この1か月でKDDIは-20.47%の下落、ソフトバンクは-21.5%の下落、TOBでストップ高を記録したNTTドコモは+24.12%の上昇となっています。

 

10月に入ってもソフトバンクは株価が低迷、ついには楽天に株価を逆転される

※チャート画像は楽天証券のマーケットスピードⅡ

10月に入りNTT(日本電信電話)KDDIは底打ちして株価が反転しているのだが、ソフトバンクは9月に売出された最大10億株(売出価格 1,204円)の公募株が重しとなり、1,200円~1,210円前後からなかなか抜け出せないでいる。

価格差が500円以上あった「楽天」と株価が逆転

楽天が9月30日に月額2,980円の5G料金を発表してから、両社の株価が逆転する日がたびたび続いており、10月8日時点の終値はソフトバンク 1,201円、楽天 1,215円で取引を終えている。

8日の東京株式市場は、アメリカの追加経済対策(金融緩和)による景気回復期待から、日経平均の終値は前日比+224円の23,647円と2~3月の大暴落以来、約7か月半ぶりの高値を更新しているのに、ソフトバンクの株価はさえない。

 

約1か月半前の8月後半にはソフトバンク 1,500円、楽天 926円と価格差が500円以上あったのに、ソフトバンクは新料金プランの発表まで株価の低迷は続くだろう。

2020年11月11日 ソフトバク株がようやく1,250円の壁を越える

アメリカの製薬会社ファイザーが、新型コロナウイルスに対するワクチンの治験で「90%を超える有効性が確認された」とする解析結果が発表された翌々日、2020年11月11日(水曜日)の日経平均株価は、前日比+444円高の2万5349円60銭と終値で約29年5か月ぶりの高値を記録して取引を終了した。

前日は鉄道や航空、石油関連銘柄など新型コロナで業績が非常に低迷していた銘柄に多数の買いが入り、一日で平均12%~15%の高騰ととんでもない上昇を記録した。

 

そんな株高の影響を受けてソフトバンク株も9月24日以来、約1か月半ぶりき株価が1,250円に回復。

ただし、携帯電話料金の値下げで株価が20%以上下落したNTT(日本電信電話)KDDIは、最大2,000億円の自社株買いなどの発表で株価が底値から16%以上上昇しているのに対し、ソフトバンクの上昇率は約8%と、通信セクターのなかで非常で遅れている。

 

ここまでソフトバンク株の回復が出遅れている理由としては、ソフトバンクGが2度に渡って行った合計1.5兆円分の株式売却が、ソフトバンクにとって何の恩恵やメリットもないため。

 

この売却益が5G関連の設備投資や自社株買いに充てられていたのなら、ソフトバンクの株価も他の通信セクター並みに回復していたと予測されるが、ソフトバンクの株主はただソフトバンクGにとって都合よい財布として利用されただけなので、株価の低迷は大口機関などの買いがほとんど入ってきてないのが原因だと思われる。

 

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