世界中で新型コロナが猛威を振るうなかアメリカで新規の「失業保険申請件数」が発表され、2020年4月2日(木)公表の「失業保険申請件数」は過去最高の664万8,000件(事前予想は350万件)となり、リーマンショック(2009年3月/66万5,000件)の頃に記録された新規失業保険の10倍を更新した。
※米国の普段の「失業保険申請件数」が20~30万件(2020年)なのでこの数値がどれほど衝撃的なものか比較すると分かるだろう。
また、先週の新規失業保険申請件数が328万3,000件だったので、たった2週間で1,000万人の雇用が失われた計算になり、リーマンショックの頃の失業保険申請件数が全体で2,300万件くらいだったらしいので、この2週間で約1,000万件という数値がどれだけやばいか震えてくる。
目次
アメリカで新規の「失業保険申請件数」664万8,000件を記録した直後のNYダウの値動き(21時30分~23時00分
2020年4月2日午後21時30分にアメリカで新規の「失業保険申請件数」の指標が発表。この日発表された数字は664万8,000件という衝撃的な数値。
この発表を受けてNYダウ(CFD)は21時30分~22時15分までの約45分間で21,200ドルから20,650ドルと約550ドル下げる。
その後いったん反転、22時15分から22時40分まで21,000ドルまで急激に上昇後、また20,700ドルまで短時間の内に乱高下する。
ドル円の値動き
1ドル107.400円を付けたドル円は一旦107.000円まで下げるが、歴史に残る衝撃的な数値(失業保険申請件数)が発表された割には値動きが小さかった。
日経平均225(CFD)の値動きは約300円前後
日経平均225(CFD)の値動きは21時30分の指標発表後、一旦は17,519円まで下げるが、値動きの幅は300円前後と少ない。
【追記】2020年4月3日(木)の日本株式市場の株価動向
アメリカの「失業保険申請件数」664万件の発表を受けた次の日の日本株式市場は、寄り付き18,000を超える高値を付けたが、その後は終始下落傾向で一時17,700円まで下落。
最後に少し買いが入って値を戻したが、最終的には前日比±ほぼ0の17,820円で取引を終了した。
アメリカで新規の「失業保険申請件数」664万8,000件を記録した直後のNYダウの値動き(23時00分~24時00分
歴史的な失業保険申請件数が発表され、今日はお通夜状態になるかと思われたNYダウは、22時55分の20,730ドルを底値に23時35分頃まで約700ドル近い急上昇。指標発表前の水準まで一旦上げる可能性は考えていたが、これだけ戻すとか本当に意味が分からない。
上昇の原因は「悪材料の出尽くし」など後付けならいくらでも理由の説明がつくが、664万8,000件の過去最悪な「失業保険申請件数」が出てこの値動きは予想できない。
※たぶん今日のNYダウは大幅なプラスで終わるはず。
■ドル円も108円台に近づく
NYダウの買いにつられてドル円も一時は107.00円をつけたが約2時間半で1円の上昇。日経平均(CFD)も23時46分に17,980円を記録。今日はドル円がよく動く。
原油価格が暴騰
失業保険申請件数との相関関係は分からないがこの日、23時29分から23時37分までの約8分間で原油価格(WTI原油先物)が22円から27円に謎の急騰。何か発表されたのかもしれないが、こういう突発的な値動きをされると状況把握に脳が追い付けず非常に疲れる。
【株価】アメリカの新規「失業保険申請件数」が過去最高の664万8,000件を記録した日のNYダウ、日経平均株価の値動き【まとめ】
2020年4月2日(木曜日)、アメリカで新規の「失業保険申請件数」が664万8,000件という歴史的な数値を記録したが、この日のNYダウは前日比+469ドル(+2.24%)の21,413ドルという高値で取引が終了。
取引開始直後は下落傾向にあったが今日のNYダウは強かった。リーマンショックの頃だったらこういう値動きはしなかったはずだと思うが、本当に新型コロナの相場は勉強になることばかり。
今年の2月に失業率が3.5%という50年ぶりの低水準を記録したアメリカだが、新型コロナの影響により最悪20%近くまで失業率が上がる試算もある。雇用の流動性が高いアメリカだからこその結果だが、この状態が長く続くと本当に経済自体が持たなくなるので、一刻も早い事態の収束が望まれる。