日本では2001年にNTTドコモがFOMA(フォーマ)の提供を開始して以来、約20年近く携帯電話業界を支えた3G回線サービスですが、NTTドコモやau、ソフトバンクなどの大手携帯電話会社では、2022年~2026年にかけて3G回線サービスの完全停波を予定しており、これら3G回線を使用したいわゆる日本の3G携帯電話(ガラケー)は、2026年以降「通話」や「メール」が利用できなくなってしまいます。
■3G回線サービスの終了で使えなくなる機能一覧
・携帯電話(ガラケー)で電話が掛けられなくなる。
・携帯電話(ガラケー)でメールやインターネットの利用ができなくなる。
・地図やGPSなど位置情報の取得もできなくなる。
・機種によってはWiFi通信も利用できなくなる。
目次
大手携帯電話会社が発表した「3G回線」が終了する時期
■携帯電話会社「3G回線」が終了する時期一覧
・NTTドコモ……NTTドコモでは3G携帯電話サービス「FOMA」の提供を2026年3月31日をもって終了すると発表。 ・KDDI(au)……KDDIでは同社がauのブランドで提供する3G携帯電話が2022年3月末をもって利用できなくなります。 ・ソフトバンク……ソフトバンクでは同社の提供する3G回線サービスが2024年1月下旬に終了することを発表。 |
大手携帯キャリアが3G回線サービスを終了してしまう理由は経営資源を「4G」や「5G」回線に集中させるため。
利用者が減少している3G回線をいつまでも残しておくのはコストの面でも無駄が多く、限られた電波を有効活用する意味でも、次世代の通信規格へ早々に移行したほうが、色々とメリットもあります。
2012年に第2世代移動通信システムの「mova(ムーバ)」が終了してしまったように、旧世代の通信規格を利用したサービスが終了してしまうのは、時代の流れてきにも仕方のないことなのです。
まだ3,000万回線以上残っている3G携帯電話の乗り換え先はあるのか?
東京オリンピックが開催される2020年になっても、まだ3,000万回線以上の利用者が残っていると言われる日本の3G携帯。
au以外の携帯電話会社は3Gサービスが終了するまで、まだ数年の時間的な猶予がありますが、それでも2024年~2026年頃までには「4G」や「5G」回線を利用した、次世代の携帯電話に乗り換える必要が出てきます。
NTTドコモ利用者におすすめな料金プラン
NTTドコモでは現在、携帯電話ユーザー向けの料金プランとして「ケータイプラン」を月額1,200円(税別)で提供しています。
「ケータイプラン」はXi(クロッシー)と呼ばれる4G LTE(4G回線)を利用したプランで、毎月の使用可能データ量は100MB。基本料金にデータ通信料が含まれており、メール中心でほとんどネットを利用しない人向けの料金プラン。
通話料金は国内通話が30秒あたり20円で家族間通話は無料。
別途オプションとして「国内5分通話かけ放題(700円)」と「国内24時間かけ放題(1,700円)」が選択可能。※価格は税別
NTTドコモのケータイプランは端末代込みでも月額2,200円前後
NTTドコモのケータイプランなら「AQUOS ケータイ SH-02L」や「arrows ケータイ F-03L」など、2019年の最新モデルを購入しても料金は端末代込みで月額2,200円(税込)からとリーズナブル。
FOMAからXiへの契約変更なら「はじめてスマホ購入サポート」と呼ばれるポイントが付く特典もあり、次世代携帯への乗り換えを促すため、NTTドコモでは色々なキャンペーンや特典を用意しています。
※例えばAQUOS ケータイ SH-02Lの購入なら「はじめてスマホ購入サポート」で16,500円相当のポイントが貰える。
NTTドコモの「ケータイプラン」は100点満点中おすすめ度90点!
日本では2020年に5G回線(第5世代通信システム)の商業利用が本格スタートするが、5Gが全国で普及するためにはあと4~5年は掛かると思うので、3G携帯からの乗り換えを考えるならとりあえずこのケータイプラン(4G回線を利用)を契約しとけばOK。
NTTドコモの「ケータイプラン」なら端末代込みでも月額2,200円(税込)前後と、月額料金が8,000円以上するスマートフォンと比較すると料金が安く、また、端末の分割支払い(36回払い)が完了すれば基本料金の1,200円(税込/1,320円)で携帯電話が維持できるの圧倒的に経済的。
NTTドコモのガラケー(3G携帯)から4G携帯へ乗り換えるなら、このケータイプラン(月額1,200円/税別)がおすすめです。
au利用者におすすめな料金プラン
auでは大手携帯電話会社のなかで一番早い、2022年3月末に3G回線の利用ができなくなるので、現在auのガラケー(3G携帯)を利用している人は少し早めの対応が必要。
auには携帯電話向けのプランとして4G LTE(4G回線)を利用した「ケータイシンプルプラン」と「ケータイカケホプラン」が用意されており、3G携帯から契約を変更するならこの2つのプランがおすすめ。
ケータイシンプルプランの料金は月額1,200円(税別)で使用可能データ通信量は月100MBまで。通話料金(20円/30秒)は電話を掛けた時間に応じて別途発生で、追加オプションとして国内通話5分(700円)/24時間(1,700円)が選択可能(この辺はNTTドコモと一緒)
ケータイカケホプランは国内通話が24時間かけ放題+データ通信量1GBで月額2,980円(税別)、データ通信量が100MB→1GB使える分、NTTドコモの24時間かけ放題プランよりお得。
仕事等で家族以外の人に電話をよく掛けるなら、この「ケータイカケホプラン(月額2,980円)」を契約してもいいと思う。
携帯利用者が選んではいけないauの「VKプラン」
auには携帯電話向けのプランとしてもう一つ、「VKプランS/M」と呼ばれる無料通話付きの料金プランが用意されているのですが、こっちのプランはあまり契約しないほうがいいと思います。
少量のデータ通信で高額な料金請求がくる「ダブル定額」の罠
VKプランでは「ダブル定額」と呼ばれる、使用データ通信量に応じて料金が高くなる階段制の料金プランを採用していて、このプランは月のデータ使用量が約190MBを越えた時点で料金の上限が4,200円(税別)に到達するとんでもないプラン。
最近の携帯電話は性能が高くなった分、ちょっとインターネットを利用しただけで190MB(0.19GB)なんてあっという間に消費してしまいます。
※大容量プランだと1GB当たり100~200円でデータ通信が利用できるのに、190MBで4,200円は正直ぼったくり。
この4,200円には基本料金が含まれていないので、基本料金+10%消費税も合わせると月の請求金額は約6,000円。これに新しい機種を購入した場合は「端末代」が別途発生するので、料金はさらに高くなります。
毎月のデータ使用量をちゃんとコントロールできる自信のあるユーザーならいいが、お年寄りや子供などそういった知識に疎い人は注意したほうがいい。というか3G携帯から4G携帯へ契約変更するなら、最初から普通の「ケータイシンプルプラン」を選択した方が無難です。
auの「ケータイ(4G LTE)プラン」は100点満点中おすすめ度70点!
3G携帯からの乗り換えを検討するなら、auでは「ケータイシンプルプラン(月額1,200円)」か「ケータイカケホプラン(月額2,980円)」がおすすめ。一番安いシンプルプランなら端末代込みでも、月額2,200円~2,500円前後で携帯が使えるので経済的。
auでは選べる端末の種類も多く、色々な携帯電話が契約できるのもグッド!
auのガラケー利用者が次世代携帯への乗り換えの際の注意点としては、「ダブル定額」が設定されている「VKプラン」は契約しないほうがいいこと。
スマホ向けとしてはデータ容量上限なしの「auデータMAXプランPro」を月額4,480円で提供してるのに、VKプランは0.19GBで月額4,200円になるぼったくり。「VKプラン」には無料通話が付くメリットがあるが、それ以上にデメリットが大きいゴミプランです。
ソフトバンク利用者におすすめな料金プラン
ソフトバンクでは2024年1月下旬に3G回線サービスが終了するので、現在ソフトバンクの3G携帯やプリペイド携帯(3G)を利用しているユーザーは、それまでに次世代携帯への乗り換えが必要になってきます。
■ソフトバンクユーザにおすすめな携帯電話プラン
ソフトバンクでは携帯電話利用者向けのプランとして、月にデータ通信が100MB使える「ケータイ100MBプラン」を月額1,280円(税別)で提供している。
通話料金は30秒/20円。通話オプションとして国内通話が何度でもかけ放題になる、5分かけ放題(500円)と24時間かけ放題(1,500円)が選択可能。
通話オプションは大手携帯キャリアのなかでソフトバンクが一番安いのが特徴。普通の料金プランから大容量データ通信まで、一番プランが充実しているのがソフトバンクかな?
ソフトバンクではネットもメールも利用しない、完全に通話専用の「ケータイ通話プラン」を月額980円(税別)で提供している。通話専用に2台めの携帯が欲しいときとかに便利。
5分かけ放題+データ通信量が1GB付いた「ケータイ1GBプラン(月額2,480円/税別)」も↓なかなかコスパがいいと思う。
ソフトバンクの「ミニモンスター」「ウルトラギガモンスター+」について
ソフトバンクでは「ミニモンスター」や「ウルトラギガモンスター+」といった、大容量のデータ通信プランを携帯電話でも契約できるが、基本的にこれらはスマートフォン向けの料金プランで、データ通信量の少ない利用者にとっては少々オーバースペックなプラン。
ウルトラギガモンスター(月額7,480円/税別)はYouTubeやAmazonプライムビデオ、LINE、Twitterなど、特定の動画・SNSサービスが「実質」使い放題になるプランで、動画を沢山視聴する人にとっては大変コスパの良いプランだが、携帯電話でこれらのプランを契約するのはあまりおすすめできない。
ウルトラギガモンスターに申し込むならスマートフォンに乗り換えてからがベスト。ただしこのプランは基本料金や端末代を含めると月額料金が余裕で1万円を越える点に注意したい。
ソフトバンクの「ケータイプラン」は100点満点中おすすめ度80点!
ソフトバンクでは月額1,280円(税別)の通常プランから、大容量のウルトラギガモンスターまで利用者の選択肢が多いのがグッド!
通話専用のプランなら月額980円(税別)で携帯電話が持てるし、データ通信は格安スマホを契約するなど、端末を2台持つデメリットが発生するが、工夫次第で色々と安くなるのが面白い。
とりあえずガラケーユーザーがプラン変更するなら、ソフトバンクでは「ケータイ100MBプラン(月額1,280円)」辺りがおすすめです。
【まとめ】まだ3,000万回線残っていると言われる従来型携帯電話(ガラケー)を利用しているユーザーはどのプランに乗り換えればいいのか?
2022年から2026年にかけて、ついに終了してしまう日本の3G携帯電話サービスですが、3G携帯からの乗り換え先を探すなら、NTTドコモでは「ケータイプラン(月額1,200円)」、auでは「ケータイシンプルプラン(月額1,200円)」、ソフトバンクでは「ケータイ100MBプラン(月額1,280円)」などがおすすめです。
これらのプランならガラケーを利用していた頃とそんなに変わらない料金で4G携帯が持てるし、通話やメール程度の利用ならこのプランで十分。
わざわざ料金の高いスマートフォンに乗り換える必要もないし、家計負担を考えるなら料金の安い「携帯電話」を使い続けるのが賢い選択だと思います。
3G携帯を乗り換える際の注意点
最近の携帯電話会社では儲けるために2~3万円もする高額なSDカードの購入や、不要なオプション契約を沢山勧められることがあるかも知れませんが、3G携帯からの乗り換えで携帯ショップに行く場合は、これらの契約を迂闊(うかつ)に結ばないよう注意が必要です。
現在では総務省の指導でだいぶ少なくなっていると言われていますが、以前は「ベタ付け」と呼ばれるオプションの強制加入や、光回線・タブレットの訴求など、特に高齢者を狙って契約させる手口が横行していました。
NTTドコモだと電子書籍の「dマガジン」や動画配信サービスの「ディズニーデラックス」が面白いのだが、この辺のオプションはいつでも契約できるし、いいなと思ったら後から自分で契約すればいい。
正直言ってオプションは「かけ放題」以外は付けなくていいし不要な物はっきりと断ること。3G携帯の乗り換えで携帯ショップに行くときは、この手の契約に引っかからないよう注意しましょう。