格安SIMの普及に伴う市場拡大、業界全体の健全化を図るため中古携帯・スマートフォンを取り扱う「携帯市場」「GEO(ゲオ)」「TSUTAYA」「ブックオフコーポレーション」「エコケー」「日本テレホン」「ネオリア」「パシフィックネット」の8社が発起人となり
リユースモバイル(中古携帯電話)市場の推進を推し進める業界団体「リユースモバイル・ジャパン(RMJ)」を2017年3月14(火)に設立いたしました。
■リユースモバイル・ジャパン(RMJ)公式URL
→http://www.rm-j.jp/
リユースモバイル・ジャパン(RMJ)では中古携帯・モバイル通信端末の買取市場での公正性・透明化を消費者に伝えるため、4月からiPhoneやAndroid端末などの「平均買取価格」を、RMJの公式サイトを通して毎月情報を開示していく。
目次
不当に高額な大手携帯キャリアの下取り価格に抗議
これまで日本の携帯電話市場は、NTTdocomo、au、ソフトバンクの端末下取りという独特の商習慣から、中古市場に携帯電話やスマートフォンが流れてくることがあまりありませんでした。
それが2014年頃から普及し始めた「格安スマホ」や「格安SIM」の登場により、日本の中古携帯市場の拡大が期待できます。
携帯3キャリアの不自然に高額な下取り価格
ところが、中古携帯市場の拡大を阻害する要因が大手携帯3キャリアの端末下取りです。
日本の携帯キャリアでは乗り換えや、機種変更等で不要になった携帯電話・スマホを下取りに出せば、新機種の本体価格を割り引いたり、『実質0円』で提供するサービスを行っております。
一見すると消費者にとってメリットがあるような制度にも感じられますが、実はこれ、携帯キャリアが携帯電話本体の販売価格が値下がりしないようにするための販売戦略で、下取りした端末は日本の中古携帯市場に流さず、海外に売り飛ばしているのです。
※これが日本で中古の携帯電話があまり普及していない1つの要因となっています。
格安SIMの登場で大手3キャリア(ワイモバイル含む)以外での、携帯電話の契約が可能になり、中古端末を購入すればiPhoneですら格安で利用できる時代になってきました。
しかしこの格安SIMや中古携帯の存在は、大手3キャリアにとって利益阻害要因になるので邪魔。またApple社とのiPhoneの販売契約の縛りなどもあり、中古携帯電話の普及には消極的になっているのです。
リユースモバイル・ジャパン(RMJ)の存在意義
当然、リユースモバイル・ジャパン(RMJ)は業界団体のため、建前としては消費者・利用ユーザーのためと言っていますが、最終的には企業利益のためです。
ただ格安SIMの普及や中古携帯市場の拡大は消費者にとってもメリットがあります。
これまでの日本では大手3キャリアの携帯電話しか、契約する選択肢がありませんでしたが、これからは格安スマートフォンの利用や端末は中古携帯を購入するといった選択肢が増えます。
この10年で一般家庭(2人世帯以上)が携帯電話会社に支払っている通信料金は平均で月2,000円ほど値上がりしています。
(リーマンショック以降、一般家庭の可処分所得は下がり続けているが通信料金は右肩上がりで増加している。)
格安SIMや中古の携帯電話には多少のデメリットも存在していますが、賢く使いこなせば高額な携帯電話料金を大きく節約できます。
※4人家族なら10年で200万円の通信費節約など、結構馬鹿にならない金額が削減できる。
逆を言えばそれだけ携帯電話会社の取り分(利益)が減るわけです。(格安SIMや中古携帯の普及を疎ましく思うはずです。)
こういった大手携帯3キャリアの圧力に負けないためにも、リユースモバイル・ジャパン(RMJ)として、中古携帯の業界団体で結束。
携帯キャリア(MNO)の契約者にとっては下取り価格が高い方がいいですが、格安スマホ(MVNO)ユーザーにとっては、中古端末の種類がもっと増えて欲しいため、そういった意味での市場の健全化をRMJは目指しています。
※携帯キャリアの下取り価格が適正であれば、中古携帯ショップに端末を持ち込むユーザーが増える→結果として選べる端末の種類が増える。
格安スマホ(格安SIM)の普及を望むものとしては、是非とも業界団体のリユースモバイル・ジャパン(RMJ)には頑張ってもらいたいものです。