■SoftBank Air回線の遅延について検証シリーズ 第4弾『ストリートファイター5』
以前からSoftBank Air回線で、格闘ゲームのオンライン対戦が遊べるのか検証してみたかったのですが、最近、CAPCOMの人気格闘ゲーム「ストリートファイター5」がPSストアにて2,990円で販売されていたので、思いきって購入して調べてみることにしました。
【追記】2020年の9月にはPS Plusの フリープレイに『ストリートファイターV』が登場!
目次
Softbank Air回線で「ストリートファイター5」は遊べるのか?
今回購入したのはPS4版のストリートファイター5(アーケードエディション)
※2018年7月時点での最新バージョン
過去にWIMAX回線で鉄拳レボリューション(PS3版)やデッド・オア・アライブ5(PS3版)をやってみた時は、キャラクターの動きが重すぎてとてもネット対戦が遊べるような環境ではなかったのですが、果たしてSoftBank Air回線はどうなのか?検証してみました。
完全同期型の格闘ゲームでは「通信速度」より「PING値」が重要
格闘ゲームのオンライン対戦に必要な通信速度は意外と低く、CAPCOMの公式サポートページによるとストリートファイター5のオンライン対戦に必要な通信速度は下り1Mbps/上り256kbpsであり、基本的に通信速度に関しては【上り/下り】共に1Mbpsもあれば十分です。
■格闘ゲームではPING値が重要
それよりもSF5や鉄拳などの格闘ゲームで大切なのは「PING値」と呼ばれる応答速度で、PING(ピング)とはデータを送信した場合に相手から応答がくるまでの時間で、PING値の単位はms(1/1000秒)で表され、例えばPINGが100msなら約0.1秒の遅延(応答時間)が発生することになります。
↑SoftBank Air回線でCOD:BO3をプレイ中のPING値は50ms前後で推移。これが光回線やADSLなどの固定回線だと20~30ms前後になる。
格闘ゲームの「PING値」は10~30ms以内が理想
格闘ゲームのオンライン対戦を快適にプレイするためにはPING値が10~30ms以内に収まるのが理想と言われていますが、WIMAXやSoftBank Airなど無線(電波)タイプのインターネット回線では対戦中のPING値が50~100msを超えることがよくあります。
PING値が高いプレイヤーと低いプレイヤーが対戦する場合、PING値(応答速度)の差によって「遅延」が起きてしまい、その遅延を補正(応答速度が遅いほうに合わせる)するため、格闘ゲームではキャラクターがワープしたり動作が重くなるといった形で影響が出てくるのです。
実際にSoftBank Air回線で「ストリートファイター5」のオンライン対戦(マッチング対戦)をやってみた
自宅ではSoftBank Air回線を利用してPlayStation 4版の「ストリートファイター5」をプレイ。PS4本体との接続は「無線接続(WiFi通信)」「有線接続」の両方で検証。
■その他の参考データ
①SoftBank Air回線の通信速度は下り7Mbps、上り3Mbps
②Airの電波状況は青ランプが3つ点灯(電波の受信感度が一番良い状態)
③オンラインゲーム中のPING値は50~100ms前後で推移することが多い
SoftBank Airでストリートファイター5のオンライン対戦をプレイしてみた感想としては思ったよりもラグ(遅延)の影響が少ない印象。※後述するが気なるラグ試合は10戦中3戦程度。
SoftBank AirやWIMAXなどのネット回線は光回線と比較すると電波を利用している分、通信面で不安定なので、もっと酷い状況を予想していたのですが、これは意外でした。
ただし「ラグ」や「遅延」が全く発生しない訳ではない
大半のマッチングでは顕著なラグは発生しなかったものの、数戦に一回「試合が妙にカクツク」「相手キャラが一瞬ワープして表示される」など、相手の通信状態が良くてもラグの影響で対戦中に「コマ落ち(フレーム落ち)」が発生することがあり。
ストリートファイター5の「マッチングモード」を10戦やって対戦に支障がでるほどの極端なラグ試合が1回。微妙なラグや遅延が発生する試合が2回ありました。
※ゲーム機との接続は無線よりも有線の方が通信が安定しているが、有線接続の場合でもラグは起こる。
オンライン対戦中の速度は下り7.6Mbps、上り3.2Mbpsと、ネット対戦をするには十分な通信速度だが、やはりSoftBank Air回線のPINGの高さと不安定さが関係しているか?
私は格闘ゲーム初心者なのでそこまで細かい部分(フレーム単位の遅延の影響)までは分からないのですが、もしかしたら格ゲー経験者にしか分からないようなレベルでコマンドの入力遅延や、確反(確定反撃)、目押しコンボの失敗などが起こり、光回線と比較すると対戦環境的に劣る可能性も否定できません。
【まとめ】SoftBank Air回線で格闘ゲームの「ストリートファイター5」は遊べるのか?
■Air回線でも意外とスト5のネット対戦が遊べるが・・・
PING値(応答速度)が高めなSoftBank Air回線では「ストリートファイター5」のオンライン対戦は無理なんじゃないかと思っていたのですが、マッチングを試してみたら意外と遊べるレベルだったりします。
ただしラグの影響で時々遅延(キャラクターの動きがカクツク)が発生するのでプレイ環境的に快適とは言いづらいです。特に1/60秒(1フレーム)単位を争う格闘ゲームガチ勢にとっては不満が出てくる回線品質かも。
【追記】夕方以降のインターネットの利用者が多くなる時間帯になると、回線が重くなり、ストリートファイター5のオンライン対戦に影響が出ることもしばしば、遅延は相手プレイヤーにも迷惑を掛けるため、格闘ゲームの回線としてSoftBank Airは非推奨。
■格闘ゲームを極めたいならやはり『光回線』がおすすめ
いちおうSoftBank Air回線でも「ストリートファイター5」のオンライン対戦が遊べますが、FF14やMHWなどの非同期型のオンラインゲームと違って、完全同期型の格闘ゲームは通信の安定性(特にPING値)がプレイヤーの実力にも影響してくるので、快適に格闘ゲームを遊びたいなら光回線が一番ベストな気がします。
今回は「ストリートファイター5」のネット対戦で検証してみましたが、おそらく『鉄拳』や『ギルティギア』『ドラゴンボールファイターズ』も同じような結果(ラグや遅延の発生)になると思います。
SoftBank Airでもギリギリ格闘ゲームのオンライン対戦が出来る感じですが、光回線よりもプレイ環境的に劣ってしまうということだけは、知っておきましょう。